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第4回 ビジネス・イノベーション・アワード2013 選考結果

ビジネス・イノベーション・アワード2013 表彰式

「ビジネス・イノベーション・アワード2013」選考委員会は、大賞に「フジ・プロダクト株式会社」と「第十興産株式会社」を選出したほか、選考委員長賞、会長特別賞、優秀賞、特別賞、奨励賞の合計26件を選びました。
10月6日に開催された表彰式では、選考委員長の野々内 隆様から挨拶と選考経過などについて説明いただいた後、奨励賞から順に表彰状の授与が行われ、最後に大賞に輝いた2社に表彰状とトロフィー・副賞が授与されました。また、株式会社仙拓の佐藤仙務様には、重度の障がいにもかかわらず自ら起業して事業展開されている闘志と精神力をたたえ会長特別賞が贈られ、本会中部支部の加藤健二支部長が代理で受賞し、本人に表彰状などが届けられました。
選考委員会 野々内 隆 一般財団法人経済産業調査会理事長、元資源エネルギー庁長官
選考委員

墳崎 敏之 弁護士、元大蔵省(現財務省)大臣官房審議官
森谷 冝暉 産業能率大学名誉教授
塚本  修  東京理科大学特命教授、元経済産業省地域経済産業審議官
高橋 栄一 一般社団法人日本経営士会会長

受賞者紹介

大賞(2件)
1.フジ・プロダクト株式会社殿(神奈川県秦野市)
 「経営革新で下請けから自社製品メーカーへ」

1972創業の工作機械部品及び船舶用部品の加工製造業。

バブル崩壊後の経済低迷を機に、自立経営を目指して経営改革に着手。「下請けからの脱却に向けた自社製品の開発」や「国内の空洞化による海外市場の開拓」など、7つの具体的な目標を掲げて取り組む。この間、何度か中小企業経営革新法など国の制度を活用。その結果、2000年度比で売上高に占める自社製品比率を20%から75%に、海外販売比率を1%から44%に、売上高においては2.5倍に押し上げ顕著な成長を遂げた。これらの戦略的な取り組みは、中小企業が生き残り、かつ成長するための経営革新モデルとして高く評価できる。(神奈川県秦野市 代表取締役会長 陶山富之氏)
2.第十興産株式会社殿(神奈川県横浜市)
 「事業の多角的な展開で次世代ガソリンスタンドを創造」

神奈川県下に6カ所のSSと車検工場・板金工場などを運営するカーライフの総合サービス企業。

淘汰が進むガソリン(SS)業界で、既存の経営資源を有効に活用しつつ、給油だけに頼らない新たな市場の創造に取り組む。一般的な「車検・点検事業」「板金修理事業」のほか、「格安レンタカー事業」「24時間ロードサービス事業」など、多角的な事業展開に加え、女性に優しいスペースを設置した「姫ステーション」や「フラワーショップ」を併設するなど、顧客の利便性を高めるとともに新たな付加価値で顧客を獲得。人材育成と人的効率を高めることでも業績に寄与している。これらの取り組みは、ガソリンスタンドの生き残りを目指した革新的・先進的なモデルとして高く評価できる。

(神奈川県横浜市 代表取締役 中村 豪氏)

選考委員長賞(1件)
1.株式会社秦野精密殿(神奈川県秦野市)
 「世界トップクラスの加工技術でグローバル展開」

1978年創業、複雑・精密形状の部品加工を得意とする。
同社の強みは、ファインブランキング(精密打ち抜き)加工で、この加工技術は世界トップクラス、内外の自動車メーカー等から高い評価を得ている。切削加工に比べ納期とコストダウンに優れているのが特徴でファインフォーミング(精密成型)加工とあわせ世界標準を超える。すでにタイとフィリッピンに進出し、他の地域からも工場をつくってほしいという要望があるなど、差別化技術とグローバル展開で成長している。

洗練された加工技術で差別化し、グローバル展開で成長を遂げる経営は、中小企業の成長戦略実践モデルとして高く評価できる。(神奈川県秦野市 代表取締役 渕脇忠夫氏)
会長特別賞(2件)
1.株式会社仙拓殿(愛知県東海市)
 「難病と闘いながら起業し、書籍も出版」

重度障がいの身で19歳の時にホームページ制作会社を起業。起業の理由は「ほかに働く場所がなかったから」と、働ける喜びや感謝の気持ちをわずかに動く指先だけで執筆して出版。障がいを乗り越える不屈の精神力を称賛。(愛知県東海市 代表取締役社長 佐藤 仙務氏)

2.本村靖夫殿(福岡県筑紫野市)
 「コンサルティング活動を通じて、建築・不動産業界に貢献」

長年の経営コンサルタント活動を通じ、また3000回を超える講演並びにセミナー、書籍出版等の活動で建築・不動産業界から評価を得る。社会に貢献するトップクラスの経営士の活動モデルとして評価。

(福岡県筑紫野市 経営コンサルタント/経営士 )
優秀賞(4件)
1.NPO法人デイサービス「このゆびとーまれ」殿(富山県富山市)
 「富山型デイサービスを確立、全国普及展開に貢献」

平成5年に全国に先駆けて高齢者・障害者・子供・健常者等を一緒に受け入れるデイサービスを開始。行政との連携で「富山方式」として全国へ普及展開。女性の社会進出と福祉モデルの創造を評価。

(富山県富山市 理事長 惣万佳代子氏)
2.京丸園株式会社殿(静岡県浜松市)
 「ダイバーシティ経営で農商工連携事業を推進」

他社と連携で太陽光併用型簡易植物工場システムに取り組む。障害者や女性を戦力に農業と福祉をつなぐユニバーサル事業を展開。ダイバーシティ経営の代表的な例として評価。

(静岡県浜松市 代表取締役 鈴木厚志氏)
3.株式会社エルグ殿(群馬県富岡市)
 「メッキ技術のブランド化で、ニッチ市場を開拓」

C I と技術イノベーションで第二創業に挑戦。固有のメッキ技術を進化させ超微細部品や管楽器演奏補助具でニッチ市場を開拓。中小企業の経営革新・技術革新の代表的なモデルとして評価。

(群馬県富岡市 代表取締役 桐原正明氏)
4.蔵前産業株式会社殿(群馬県前橋市)
 「次世代をにらんだ人材育成と技術開発でイノベーション」

工作機械の刃具の異常を検知する「振動診断機」の自社開発や従来技術を発展させた「紙容器製造金型」の開発で次世代に向けたイノベーションに取り組む。中小企業の技術革新の先進モデルとして評価。

(群馬県前橋市 代表取締役 松下信一氏)
特別賞(10件)
1.株式会社HASUNA殿(東京都港区)
 「フェアトレードの実践で社会に貢献」

発展途上国を対象にフェアトレードを実践。環境にやさしいエシカルジュエリーの企画・製作・販売などソーシャルビジネスを通じて社会に貢献。女性経営者の視点での社会貢献活動を評価

(東京都港区 代表取締役 白木夏子氏)
2.株式会社天彦産業殿(大阪府大阪市)
 「ダイバーシティ経営で社内を活性化」

鋼材商社として社員第一主義を掲げ、女性の活用と社員のやりがいを重視した制度等の導入で社員の自己実現と業績アップに寄与。意識・風土改革への取り組みとダイバーシティ経営を評価。

(大阪府大阪市 代表取締役社長 樋口友夫氏)
3.有限会社ジェム殿(香川県観音寺市)
 「独自の方式で英会話スクールを展開」

女性の戦力化のために仕事と家庭を両立させる組織や仕組みを構築。疑似体験型授業方式を採用した英会話スクールは創造的。女性の戦力化と新しい英会話スクールモデルの創出を評価。

(香川県観音寺市 代表取締役 合田美雪氏)
4.アイマーク環境株式会社殿(新潟県佐渡市)
 「環境事業で環境保全と地域活性化に貢献」

廃棄物業からバイオディーゼル燃料事業など環境事業に進出。障害者・高齢者の積極採用に加え大卒者の受け入れなどで、地域の雇用と環境に貢献。佐渡島の活性化と環境保全への取り組みを評価。

(新潟県佐渡市 代表取締役 伊藤憲三氏)
5.有限会社シー・エス・ピー殿(神奈川県平塚市)
 「紙パレットを開発、ゼロエミッション化に貢献」

耐湿性など紙の特徴に着目して木製やプラスチック製の欠点を補う紙パレットを開発。ゼロエミッション化に加え作業性や安全性の向上に寄与。技術と環境イノベーションへの取り組みを評価。

(神奈川県平塚市 代表取締役 高木歳夫氏)
6.株式会社KOHWA殿(神奈川県愛甲郡)
 「女性工場長の起用と計数管理で経営革新」

空き缶のリサイクル事業にワンライン設備を導入。女性工場長の起用や計数管理の経営手法の採用で、作業効率と業績アップを実現。女性の活用と革新的経営への取り組みを評価。

(神奈川県愛甲郡 代表取締役 岸 備氏)
7.平塚きゅうりプロジェクト殿(神奈川県平塚市)
 「地元の伝統野菜(キュウリ)の復活に貢献」

イベント会場等でのPR活動やキュウリを具材とした「平塚きゅうりカレー」の考案などで、忘れ去られた伝統キュウリ(相模半白節成)を復活。農商工連携事業と地域の活性化活動を評価。

(神奈川県平塚市 代表 吉川貴博氏)
8.株式会社GlobalBridge殿(東京都墨田区)
 「介護施設と保育施設の融合でワークライフバランスを実践」

平成19年に介護と保育の融合施設を開設。一体運営で待機児童の解消に寄与、高齢者と子供の世代間交流の実現、女性の就業率向上などの相乗効果を創出。施設融合の新たな運営モデルとして評価。

(東京都墨田区 代表取締役 貞松 成氏)
9.湘南技術センター株式会社殿(神奈川県横浜市)
 「職種転換システム事業で労働移動に貢献

総合エンジニアリング企業として、自然エネルギー事業の推進による職種転換システムにて人材を有効活用。失業なき労働移動と多能型人材の育成で産業界に貢献。環境関連など成長分野への人材移動の先進例として評価。(神奈川県横浜市 代表取締役 原田宏一氏)

10.日本耐熱線工業株式会社殿(神奈川県川崎市)
 「絶縁電線の特殊加工技術で差別化」

1,000℃の高温絶縁電線の特殊加工技術分野では圧倒的な競争力を持つ。コア技術の確立で特許取得や多品種少量生産分野で差別化。中小企業の戦略経営のモデルとして評価。

(神奈川県川崎市 代表取締役社長 石塚敏夫氏)
奨励賞(7件)
1.有限会社エイチ・ツー・ワイ殿(愛媛県今治市)
 「人材育成を企業文化に、多店舗展開」

脱サラして飲食業を創業。人材育成を重点戦略に据え、基本10か条の徹底教育を通して、多店舗展開で業績拡大を実現。今後の更なる拡大に期待。

(愛媛県今治市 代表取締役 森 博司氏)
2.学校法人小山学園東京工科自動車大学校殿(東京都中野区)
 「自動車整備専門大学に女性向けコースを導入」

自動車整備専門学校に「カーコンシェルジュコース」を開設。整備科目のほかビジネス科目も採用して女性の社会進出を支援。教育分野のイノベーションとして今後に期待。

(東京都中野区 理事長  山本 匡氏)
3.港の朝市運営委員会殿(千葉県いすみ市)
 「朝市で地域産業を活性化」

町おこしは各地域の課題。地域産品のブランド化を目指した朝市は、町おこしの大きな原動力のひとつとして地域と地場産業の活性化に効果が見込める。今後の特徴ある展開に期待。

(千葉県いすみ市 運営委員長 中村松洋氏)
4.株式会社光工作所殿(香川県三豊市)
 「外国人の戦力化で事業展開」

板金加工メーカーとして、外国人実習生の受け入れや外国人留学生の雇用と戦力化で業績に貢献。また、将来の海外進出を踏まえた外国人社員への環境教育の実施など外国人の戦力化を推進。今後の展開に期待。(香川県三豊市 代表取締役 中北 徹氏)

5.フジコントロールズ株式会社殿(東京都世田谷区)
 「技術のイノベーションで戦略的経営を実践」

各種センサー等のメーカーとして、独自の技術力で新製品(気泡式水位計)を開発。マーケティング調査で顧客ニーズを捉えて市場を獲得するなど戦略的経営を実践。今後の更なる発展に期待。

(東京都世田谷区 代表取締役 小俣典秋氏)

 

6.NPO法人ソフトエネルギープロジェクト殿(神奈川県横浜市)
 「CO2削減活動で環境保護に貢献」

神奈川県を中心に自然エネルギー・省エネルギーに関する環境教育・普及啓発活動を積極的に展開。公共施設等への太陽光発電設置の普及啓発活動などで貢献。今後の更なる普及活動の取り組みを期待。

(神奈川県横浜市 理事長 佐藤一子氏)
7.株式会社ウェイストボックス殿(愛知県名古屋市)
 「カーボンオフセットで温暖化対策に貢献」

カーボンオフセットプロバイダーとして、環境商品を専門に取引する市場(オンライン「SHITTECO市場」)の拡大・活性化をめざすなど、積極的にカーボンオフセットに取り組む。今後の更なる取り組みに期待。

(愛知県名古屋市 代表取締役 鈴木修一郎氏)